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 中国は途上国の「グループ77(G77)」で活動し、排出量世界一にもかかわらず
「途上国VS先進国」の構図を作り出した。「中国がアフリカや議長国に圧力をかけている」
「これは中国問題だ」と日本外交筋が語る。

 温首相は首脳級の非公式協議には出ず、次官級を派遣した。「中国の消極姿勢が合意に
至らなかった最大の原因」(国際機関首脳)と交渉筋は一致する。

 中国がこれほどの抵抗を見せるのは、温暖化対策の義務化が経済成長の妨げになる、
との懸念が強くあるからだ。2011年から始まる第12次5カ年計画の策定を来年に控え、
長期的な交渉を実施するのが国内的にも難しいとの指摘もある。

 今回は、削減義務を負うことは回避できたが、会議で幅広い合意が形成できなかった「責任」を
先進国側から問われるのは必至で、中国は今後、対中批判の高まりを警戒していくことになる。