>>91,93 関連

「新電力網」三洋が進撃 大規模システム 来秋実用化
http://www.sankeibiz.jp/business/news/091211/bsb0912110502002-n1.htm

 太陽電池などの自然エネルギーと蓄電池などを組み合わせた次世代電力網「スマートグリッド」の
実用化に向けた動きが活発化している。三洋電機は10日、参入を表明している業務用
スマートグリッド構築サービスで、中規模システムに加え、来秋にも大規模向けも提供する意向を
明らかにした。日立製作所も自治体などと連携して地域版の実験準備を進めている。
スマートグリッドは日本、欧米を合わせた市場が2015年度に約4兆円になるとの
予測もあり、急成長市場をめぐって電機メーカー各社の競争が始まった。

 ◆ローソンと実験

 三洋は、10年7月に完成する兵庫県加西市の電池工場に50億円を投じて、工場内で完結する
スマートグリッドシステムを導入する計画。屋上などに取り付けた太陽光発電で発電した電力を
蓄電し、空調・照明用などに供給する。この技術をベースとして、来秋にも工場などの
大規模業務用にも参入する。

 同社は、今年11月に社長直轄の新組織「エナジーソリューション事業統括部」を立ち上げ、
70人体制でサービス開始の準備に着手。中規模システム向けでは、すでにコンビニ大手の
ローソンと共同で、広島県内の店舗に太陽光発電やリチウムイオン電池などの機器を導入して
実証実験を始めている。この検証結果をもとにスマートグリッドの構築サービスを体系化させる。

 今後、親会社となるパナソニックと連携を深め営業先を開拓。三洋は携帯機器向け
リチウムイオン電池で世界首位の座を築いた技術力を武器に、15年度までに
スマートグリッドで1000億円規模の売り上げを目指す。

 パナソニックグループでは三洋以外にも、パナソニック電工が2年以内に家庭用サービスを
始める。グループを挙げて家やビルを“丸ごと”囲い込み、自社製品を浸透させる考えだ。