局地的な危険物質の除去技術が急務


「無政府状態」の悪夢再び=略奪、銃声後絶たず−ハイチ
1月15日14時41分配信 時事通信【サントドミンゴ時事】

大地震に直撃されたハイチでは、震災後の復興はおろか、真っ先に取り組むべき被災者救助や支援作業すら満足に進まない事態が続いている。
政権中枢が壊滅的被害を受け、統率する「司令塔」が不在のためだ。度重なる政情不安に悩まされてきたハイチは、再び「無政府状態」の悪夢にさらされようとしている。
真っ暗闇の中を、人々が叫び声を上げながら右往左往する−。米CNNテレビは余震による「津波の情報」におびえた市民の表情を克明に報じた。
結局はうわさにすぎなかったが、通信が遮断され、「孤島」に置き去りにされたという意識が強い被災者にはとっては一大事だ。
こうした混乱に乗じ、商店が略奪されたり、銃声が聞かれたりしたとの報告も後を絶たない。
現地からの映像を見ても、治安維持を担うはずの警察や国連派遣部隊の姿は、街頭でほとんど見られない。
目に付くのは、行き場のない市民や血の付いた包帯を巻いた負傷者、路上に遺体が並ぶ無残な光景だ。
世界中のメディアの関心が集まる中で、AFP通信は「記者はいらない、もっと医師をよこせ」と声を荒らげる男性の怒りを伝えた。