高速増殖炉「もんじゅ」 安全管理穴だらけ
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-04-23/2009042301_03_1.html

原子力機構 問題多発で報告書

 運転再開を目指している高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)でナトリウム漏れ検出器の取り付けミスなどの
トラブルが多発していることに関連して二十二日、経済産業省の原子力安全・保安部会小委員会に日本原子力研究開
発機構の報告書が提出されました。報告書は、トラブル多発の「根本原因」に、組織として安全意識が形骸(けいが
い)化していることをあげており、運転再開への批判が強まることは必至です。

 報告書は、「組織要因の分析」として、「もんじゅ」の停止状態が長く続き、維持管理費が大幅に削減された事情
をあげたうえで、「管理職をはじめとする職員が、プロジェクトの意義と重要性についての自覚が十分でなかった」
としています。

 内部で安全をチェックする「原子炉等安全審査委員会」の運営が形式化、形骸化し、技術的な審議が十分に行われ
ず、結果の権威付けだけになったとしています。また、「問題が生じたことへの対応はなされるが、問題の発生を予
防する取り組みが浅い傾向がある」と指摘しています。

 「正確な情報を適時に機構外に提供することの重要性の認識が足りなかった」「外部に誤った情報を公表した場合、
社会からの信頼を失ってしまうという認識が低かった」とも記しています。