エネルギー関連ニュース速報@環境・電力板 3
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0020名無電力14001
2009/02/20(金) 15:55:56ttp://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200902200009a.nwc
群馬大学大学院工学研究科の板橋英之教授らの研究グループは、白根陸送(新潟市)、日本クリナー
ス(前橋市)と共同で、農作物への重金属の取り込みを抑制する肥料を開発した。
同肥料は、廃棄物となる杉の樹皮(バーク)をベースにしている。この樹皮が土壌に含まれる重金属
を吸収することで、農作物に取り込まれにくくする仕組み。低重金属濃度という付加価値をもった農作
物の栽培が可能な肥料として、同グループは早期の実用化を検討している。
カドミウム濃度の比較的高い秋田県の土壌を使った今回の実験では、土壌に対して重量比で1%の肥
料を混合。その結果、特に稲作の場合、腎機能障害などを引き起こす可能性があるカドミウムの取り込
みを顕著に抑制した。同じ条件で通常の肥料を利用した場合に比べ、収穫された玄米含有のカドミウム
濃度が約90%減少。また農作物の生育は通常の肥料以上だった。
肥料のベースとなるバークを発酵させ堆肥(たいひ)化するのに通常は数カ月から1年間程度かかる
が、数十種の発酵用の菌をバランスよく配合した腐朽菌群を利用することで、わずか3日間で発酵作業
を終えることができるというのも特徴だ。肥えた土壌の場合はバークのみの堆肥を、やせた土壌の場合
はバークに鶏糞(けいふん)を混合した堆肥を、それぞれ使い分けていく。
実験では稲作に使用した際、カドミウムの取り込みの抑制が顕著だったが、他の重金属についても一
様に農作物への取り込みを抑制した。ニッケルは50〜60%減、銅は17%減、亜鉛は13〜16%
減だった。
群馬大の研究グループは今後、肥料の実用化研究を進めるため、パートナー企業を募る方針。農作物
の種類ごとに肥料の最適混合割合などを定める計画だ。
肥料が重金属を吸収するメカニズムの詳細は明らかでないが、樹木の主要成分の一つである「リグニ
ン」が分解されて有機物の一種の「フミン物質」に変わり、このフミン物質が重金属を取り込むとみら
れている。
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