変圧器Part5
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0093名無電力14001
2009/03/30(月) 12:05:06変圧器のエレファントとは「エレファント構造」の事を言うんだよ。
エレファントと言う名前は外観が象の様に見えるから多分こう言う名前が付いたのだと思うけどなかなかセンスのあるネーミングだな。
変圧器の扱っている電圧が高くなると端子の碍子部分がドンドン大きくなるだろう。
普通高圧だったら大した事は無いけど、特別高圧〜超高圧になると洒落にならない大きさと高さになるんだな。
変圧器に対して一次側で3本、二次側で3本の角が立つけどこれがもの凄くデカイんだよ。
これは接続端子部分の絶縁を空気に頼っているからこう言うことになるんだ。
だからこの部分を空中に出さなければこの6本の角は要らなくなる事なる。
例えば油入変圧器だったらケーブルと変圧器の接続端子を油の中に沈めてしまう。
こうすると角が要らなくなるから高さ方向の寸法が小さくできるんだよ。
ケーブルを変圧器の内部まで引き込む事になるのだけれど、この引き込み部のケーブルを覆うカバーが象の頭の様な形をしているんだ。
だからエレファント構造って言うんだ。
勿論変圧器と一体になるように作るから「付属物」という概念にはそぐわない。
「エレファント構造」と言う言い方はするけど「エレファント付き」とは言わないんだな。
屋外の変電所だったら高さ方向の制約は普通は無いからあんまり関係ないけど、地下変電所になると高さ方向の制約は凄いんだ。
エレファントになっていない変圧器を納める地下室の天井高さはこの変圧器が収まる高さ以上の高さが要るんだよ。
電気的には地下室の天井は「大地」だからブッシングの先端からの離隔距離が必要になる。
こんな事をそのままやると地下をうんと深く掘らないといけない事になってしまう。
確かに掘れば良いのだけれど只じゃ掘れないからお金がかかるんだな。
だから超高圧地下変電所にはエレファント構造の変圧器が必要になる。
変圧器の寸法なんてどうでも良い、何て事言ったら土木部の連中にぶん殴られるな。多分。
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