三菱系2社、旭化成ケミ 開発や増産 電池部材、シェア確保へ先手
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200811270021a.nwc

ノートパソコンや携帯電話に使われるリチウムイオン2次電池部材を巡る動きが活発化してきた。

 三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱樹脂と三菱化学は26日、正極(+)と正極(−)の
接触を遮断し、ショートを防止するなどの役割を果たすフィルム状のセパレータを共同開発。
2009年夏から量産に乗り出すと発表した。一方、同市場トップの旭化成ケミカルズ(東京都
千代田区)も同日、守山(滋賀県守山市)、日向(宮崎県日向市)の両工場のセパレータ生産能力
を10年春に倍増すると発表した。

 両社がセパレータの量産、増産に相次いで乗り出す理由は、ハイブリッド車の販売台数の伸びに
伴い、リチウムイオン電池の大幅な需要増が見込まれるため。早期に供給体制を整え、優位に事業
展開を進めたいという思惑がある。

 後発となる三菱ケミカルグループは、これまでに電池の電極液や正極、負極材などを製造販売して
おり、セパレータの開発により、リチウムイオン2次電池を構成する主要4部材すべてについて、
自社で供給できる態勢を整えた。