埋め立てからヤドカリ救え 浦添市港川小4年生
3月12日11時10分配信 琉球新報【浦添】

浦添市立港川小学校の4年生約150人が11日、
埋め立て予定地の同市西洲海岸から国の天然記念物オカヤドカリなどの生き物を同市港川海岸に移植する作業を行った。
都市部に残る自然海岸の貴重さや開発の在り方を学んだ児童らは、移植先で生き物が定着することを願い、大人の都合で移動させられる「命」の重さを感じ取った。
児童らはオカヤドカリだけでなく、イソガニやナマコ、希少種を含むカノコガイなどの貝類を1時間かけて捕まえた。
移植先では、できる限り元いた場所に似た環境を探し、岩場や水中、ヤドカリがすみそうな草むらに一匹ずつ丁寧に放した。
作業を終えた児童らは
「絶滅しそうな生き物がいるのなら大切にしたい」
「まだたくさんの生き物がいる。埋め立てる前に全部を救いたい」
などと感想を話していた。
市の依頼で移植計画策定に協力した「しかたに自然案内」の鹿谷法一さん、麻夕さんは「移した生き物がどうなるかは大人の責任。これから見守っていく」と児童に約束した。
移植はオカヤドカリの保全対策を義務付けられた浦添市が同校に協力依頼。環境学習の一環として行われた。
同市西海岸の埋め立ては那覇空港からつながる西海岸道路建設のために行われる。