風力発電:竜飛崎の施設、東北電が廃止検討 地元は商業運転視野 /青森

 ◇「目的達成」と廃止検討
 東北電力は外ケ浜町の集合型風力発電実証試験施設「竜飛ウィンドパーク」(総出力3375キロワット)が
当初の目的を達成したとして、今年度末の廃止を含めて今後の対応を検討していることが9日、明らかになった。
同町は廃止後、町単独や第三セクターでの商業運転を希望している。
 同社によると、ウィンドパークは92年、複数の風力発電設備を集中させた国内初の実証試験施設として設置
された。最初は275キロワットの装置5基だったが、95年度に300キロワット5基、99年度に500キロ
ワット1基を増設。現在は計11基で風力発電の騒音や翼の耐久性、着氷雪や雷の影響などを調査している。
 しかし、風力発電は現在、電力会社などによる買い取り制度が整備され、全国で商業用の集合型風力発電所が
多く建設されており、実証試験の役割はほぼ終えた段階という。東北電力は「さまざまな可能性について今後の
対応を検討中。(廃止の)時期や、施設をどうするかは、まだ決めていない」と説明している。
 一方、津軽海峡を望む竜飛崎のウィンドパークの風車は、今や地元にとって貴重な観光名所でもある。隣接する
「竜飛ウィンドパーク展示館」では風力エネルギーについて学べるとあって、05年度には約4万5000人の観光
客が訪れた。同町は「採算が取れる。東北電力と一緒か、町単独や第三セクターで商業運転したい」としている。
(毎日新聞)

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