「平成7年兵庫県南部地震を踏まえた原子力施設耐震安全検討会報告書」
におきましては、兵庫県南部地震を踏まえても我が国の原子炉施設の耐震
安全性を確保する上で基本となる耐震設計に関する関連指針類の妥当性が
損なわれるものではないと結論づけられております。他方同報告書において
、関係者はこれに安住することなく耐震設計において常に最新の知見を反映
する等、原子炉施設の耐震安全性を一層向上させるため引き続き努力して
いくことが必要であることが提言されております。
 原子力安全委員会ではこの提言を踏まえて、平成8年度より5年間に
わたり、現行設計の現状及び整理すべき事項、新知見及び新技術適用の
方向性等について収集・整理を行って参りました。原子力安全委員会では
これらの成果に基づき、平成13年6月25日に原子力安全基準専門部会
に対して指示「耐震安全性に係る安全審査指針類について」を出しており、
原子力安全基準専門部会では「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査
指針」及び「原子力発電所の地質、地盤に関する安全審査の手引き」
について、最新知見等を反映し、より適切な指針とするために必要な
調査審議を行うために耐震指針検討分科会を設置しました。