>>141
週刊東洋経済 2015年10月3日号
知の技法、出世の作法  佐藤優

 最近の日本の対ロシア外交は、やってはいけないことを次々と重ねている。ここに安倍晋三政権の思惑が
よく表れているので、少し長くなるが朝日新聞の記事を引用しておく。
 <…(略)…政府内には日本から関係改善に動くのは「時期尚早」との意見もあった。ただ、安倍晋三首相
は年内のプーチン大統領訪日を実現させたい意向が強く、岸田氏訪ロでその糸口を探る考えだ。
…(略)…政府内には「ウクライナ問題で経済制裁を続ける日本への牽制だ。領土問題を話し合える状況に
ない」(関係者)として、岸田氏の訪ロに慎重な意見も少なくなかった。
 ただ、安倍首相はプーチン氏との個人的な信頼関係を築き、交渉を進めたいとの考えが強く、年内の
プーチン氏訪日の実現に意欲的だ。…(略)…>(9月17日「朝日新聞デジタル」)
 日本外務省はいったい、国際情勢の総合的な分析を行っているのであろうか。上述の朝日新聞の記事を
読むと、首相官邸が主観的願望で客観情勢が変化するとの念力主義に陥っているのではないかと心配に
なってくる。日本の対ロ外交政策を策定する際に、現在、最も考慮しなくてはならないのが、シリアをめぐる
米ロ関係の緊張だ。
          ・・・(略)・・・
 日米関係を悪化させ、しかも北方領土交渉の前進も期待できない状況で安倍首相と外務省は、いかなる
勝算があって日ロ外相会談に臨むのであろうか。理解に苦しむ。


朝日新聞 2015年9月17日
大統領訪日、糸口探る 外相、20日にもロシア訪問
http://www.asahi.com/articles/DA3S11968491.html
日ロの接近警戒 米議会調査局が報告書
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1444182697/
【国際】米議会調査局「安倍政権がロシアに手を差し伸べて、友好関係を深めないように、米国は圧力を加えるかもしれない」★2 [転載禁止](c)2ch.net
http://dail y.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1444282844/
http://www.sankei.com/politics/news/151007/plt1510070023-n1.html