最近、ルーマニアの作家ザハリア・スタンクの自伝的小説「はだしのダリエ」を読んだ。
1949年の作品だからチャウシェスクの権力掌握前に書かれたものだが、

20世紀初頭のルーマニアの農村を舞台に、地主と官憲と教会によってたかって搾取される
農民の姿を描いているが、小作農たちの土地に対する渇望、執念にはすさまじいものがある。
こういう点が、農民が本質的にプチブルだといわれた部分であり、農業が常にソビエト権力を
悩ませた要因だろうな。

なんだかんだといっても、日本では大土地所有制がそれほど行われなかったが
中国やロシア東欧、南米の農村の状況は我々の想像を絶するものがある。