シンガポール陥落により、港内に大破沈底していた
英軍巡洋艦が日本軍に鹵獲された

これを陸軍から引き取った海軍は浮揚させ修理改造
(後部砲塔2基が破損していたためこれを撤去、航空
機運用甲板とした)を行い、1年半後に戦力化された

艦名は誰か適当に(日本地図にダーツ投げで)決めて
一等巡洋艦『野口五郎』が誕生した

鹵獲巡洋艦野口五郎の艦長に就任したのは、その名も
野口三郎大佐であったが、彼には四郎と五郎という二人
の弟が居た(もちろん兄には一郎と次郎がいる)

そして弟の五郎は陸軍少佐であり、大陸で諜報関係の
任務に就いていたのだ

連合国は、陸軍の諜報担当士官の名前が海軍暗号に
頻出し始めたことから、何らかの陸海共同作戦を推測し
カン違いな作戦を開始
日米両海軍はこのおかしな作戦に巻き込まれて大混乱

米軍の下級情報部員の慧眼な一言
「このノグチゴロウって、艦名じゃないんですか?」は

「日本軍は軍艦の名に人名は付けないのだよ
もっと勉強したまえ!巡洋艦クラスなら河川の名前のはずだよ」
と上官に一蹴されてしまう

野口大佐率いる巡洋艦「野口五郎」の明日はどっちだ