東西冷戦終結後、各国の誘導弾発射母機のトレンドが、
専用の戦闘機や攻撃機からMRFにシフトしました。

第4.5世代機なら、MRFでも良いと思います。
しかし、第5世代機、いわゆるステルス機になると、
戦闘機と攻撃機に求められる能力の違いから、
マルチロール化をすると無理が生ずるようになってくるのではないでしょうか?

ステルス機は自身のステルス性を維持するために、
搭載兵器はウエポンベイに納めるようですが、
攻撃機としての能力を獲得するために戦闘機のウエポンベイやその他電子装備の搭載スペースを大きくすると、
重量増加や機体の肥大化を招き、結果として戦闘機としての能力は落ちてしまいます。

逆に、攻撃機に戦闘機としての能力を求めると、
必然的にウエポンベイや電子装備の搭載スペースを小さくせざるを得なくなり、
運用できる兵器に制限が生じてしまいます。

あと、どちらも機外搭載をすれば、折角のステルス性が台無しになってしまいます。

だから私が思うには、第5世代機、つまりステルス機の場合、
MRFを用意するよりも、専用の戦闘機と攻撃機を別々に用意するべきではないでしょうか?

日本が時期F-XでMRFを求めたり、米国が第五世代のMRFを開発しているようですが、
何故各国は、マルチーロール化による制限やリスクを負ってまで、
同じステルス機に戦闘機と攻撃機の両方の機能を求めるのでしょうか?