>>658
自衛隊仕様ジープは細かい所に金のかかった造りだなあと思ったのを覚えてる。
小さな電装系部品にも、いちいち防水処理がしてあった。
通信機用の電力ソケットとか、外部取り出し用電力ソケットも付いてたし。
市販ジープと比べて幌の作りも格段に重厚だった。
三菱マークを消してベトナム戦争でも活躍した、本物のバトルプルーフされた軍用車だった。

真っ平らなボンネットをテーブルにしてメシを食うのは操縦手の特権だった。
寒さに凍えながら操縦席に座ったまま眠ったのも、
凍結路で殆ど真横を向きながら必死でカウンターステアを当てたのも、
中隊長を乗せて大ジャンプをやらかしたのも、今ではみんないい思い出。
人生の中で、あれほど車が身近な存在になる事はもうないだろう。
いい道具だったし、いい友達だった。

ジープはレストアしてスペアパーツを心配しながら恐る恐る乗る車じゃない。
三菱は自社の文化を継承する事業として、何とかジープを作り続けてくれないかなあ。
世界で一番最後まで残った血統書付きのジープだったのに。