女子高校生殺害事件 被告に無期懲役を求刑
5月19日 15時37分

おととし、東京・江戸川区のアパートで、当時17歳の女子高校生が殺害された事件で、
強盗殺人の罪などに問われているアルバイト先の元同僚の裁判員裁判が開かれ、検察は、「身勝手極まりない犯行だ」として無期懲役を求刑しました。
おととし11月、東京・江戸川区のアパートの部屋で、近くに住む高校3年生の岩瀬加奈さん(当時17)が殺害され、現金などが奪われた事件では、
アルバイト先の元同僚でこの部屋に住んでいた青木正裕被告(31)が強盗殺人などの罪に問われています。

19日に東京地方裁判所で開かれた裁判員裁判で、岩瀬さんの両親が意見を述べました。
父親は、「大事な娘を欲望のためだけに殺し、反省はみじんも感じられない」と非難しました。
母親は、「娘は自分より他人を優先する優しい子でした。被告には2度と娘のことを思い出してほしくありません。強く死刑を望みます」と訴えました。

検察は「被害者を乱暴する目的の身勝手極まりない犯行で、アルバイト先の勤務表を持ち出して待ち伏せするなど計画性も高い」として無期懲役を求刑しました。

一方、被告の弁護士は「自首していることなども考慮すべきだ」として、懲役30年が妥当だと主張しました。

最後に青木被告は「死刑なら遺族への謝罪の形になるし、有期刑なら出所後に謝罪や賠償ができますが、事実上の終身刑になる無期懲役だけは嫌です」と述べました。

判決は今月23日に言い渡されます。