偽メール登録料詐取、ネットジャーナリストら5人逮捕

 「ワンクリック詐欺」で現金をだまし取ったとして、
岩手県警は7日、東京都中野区新井、インターネットジャーナリスト
森一矢容疑者(35)ら計5人を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。
森容疑者はネット犯罪の被害防止策にも精通し、テレビ出演や
「インターネット犯罪 だます人だまされる人」などの著書も多く、
ホームページ上で被害者の相談にものっていた。

 県警は余罪は全国で約450件、
被害額は約2800万円に上るとみている。

 調べによると、5人は昨年11月16日ごろ、
神奈川県内の女性(33)の携帯電話に携帯電話会社を装ってメールを
送信。文面に表示した偽サイトのアドレスをクリックした女性に対し、「登録料が未納。支払わなければ裁判にする」などと督促のメールを送り、岩手県内の銀行口座に現金数万円を振り込ませ、だまし取った疑い。

 5人は昨年8月ごろから都内のマンションを拠点に不特定多数の人に
メールを送り始め、同10月ごろには、偽サイトへの接続率を高めようと
携帯電話会社を装うようになった。
森容疑者が主導し、他の4人が振込口座や通帳の管理、
パソコン操作などにあたっていたとみられている。
森容疑者以外は容疑を大筋で認めているという。

 逮捕されたほかの4人は、東京都渋谷区神南、会社役員大賀達雄(28)、川崎市高津区、フリーター豊田敏宏(26)、神奈川県相模原市相模大野、飲食店従業員佐藤力弥(31)、住所不定、無職佐々木良保(29)の各容疑者(いずれも盛岡地裁に同罪で起訴済み)。
(読売新聞) - 11月8日0時59分更新