>>389
これのことみたいだな

(※10巻のガイジ化したゴブリン軍勢vsゴブスレら5人のナレーション。P247より抜粋)

…やがて、バタバタという規律だっていない無秩序な足音がいくつも近づいてくる。
いくら小鬼といえど、足の速さには個体差がある「ものだ」。
必然、先陣を切るのは勇敢なものではなく、足が速くて考えなしなものになる。

そうした連中に先を越されて略奪品を独占されたくないから他の小鬼は後を追うのだ。
「故に」先頭の個体は獲物を認めた。バカみたいなデカブツの傍に立つ、小娘の姿。
鼻をひくつかせば若い女の匂いは他にもある。森人の香りだって混ざっている。

「GOROOGOBB!」
下卑た笑みに顔を歪めたゴブリンが発した言葉の意味は、さて、なんであったろうか。
俺のものだ、とか。女がいるぞ、とか。皆ついて来い、とか。単なる鬨の声なのか。
「いずれにせよ」その効果は変わらない。

ゴブリンは都合よくあの蜥蜴人を掻い潜って小娘をものにできると考え、走る。
その後に何匹かが続き、そのさらに後にもう何匹か後続が来る。
遅れてなるものか。先の奴に獲物を独占されてなるものか。全て俺のものだ、と。