両親のいない家というのは、京太郎にとっては慣れたものである。
ただし、そこに恋人がいるとなれば話は変わる。
元より遠距離恋愛を甘んじて受け入れる程の熱情を二人ともが抱き続けているのだ。
それはもう、幸せな時間である。
金曜日の夜に迎え、日曜日の昼に送り出すまでの僅かな時間さえ、二人の熱を昂ぶらせるには十二分な時間であり。

ましてやそこに彼女の妹も共にいて、彼女にも慕われていて、恋人に妹も愛でて欲しいと頼まれた日には。
三人で談笑し、街に融け込む為の私服に着替えて貰って。
それでも彼女らの美貌と抜群のスタイルは隔絶したものであり、耳目を集めるもので。
その美人と美少女の姉妹を侍らせる男も、注目されてしまうわけで。

そのデートを偶然(強弁)見かけた清澄高校麻雀部の面々は、その妹でさえ自分よりも高い戦闘能力を誇る胸部を持つことに憤慨・絶句し、自分たちに見せることも滅多にない紳士的な京太郎の姿に嘆息。
月曜日に問い詰めようか、それとも今ここでカン(物理)するかの議論の末に三人を見失うこととなる。